リミナ

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのリミナのレビュー・感想・評価

3.7
実話を元にした若き天才詐欺師とそれを追うFBI捜査官の物語。

まずはアニメーションのオープニングが印象的。あらすじを知らなくともそれとなく内容が読み取れる。ここで流れる劇伴が後に本編の重要な場面で流れる。

家庭環境が影響し、嘘をつくことでしか他人と繋がれなくなってしまった詐欺師。時折その嘘はバレるものの、自身の優れた容姿や話術で窮地を切り抜けていく。本当に実話なのかと思わされる内容(少なからず脚色はされているだろうが)。当時よりセキュリティが厳しい現代だとあり得なかっただろうなと。

嘘をつき続ける主人公にも迷い・葛藤はあり、そんな主人公をFBI捜査官が単なる犯罪者として扱わず、一定の理解を示して歩み寄るのは人間味があって良い。ずっと明かされなった司法試験の合格の真相が信頼の証として機能する。逮捕して終わりではなく、その先にこの作品の良さがある。
リミナ

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