リミナ

ノマドランドのリミナのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.7
2008年のリーマンショックを機にノマドとなった女性の出会いと別れの物語。

家がなく安定した職にも就けない不安定な状況と雄大な自然を背にした温かみのある人達との交流によるコントラスト。
都会の喧騒から離れた非日常感のある映像が目を引く。
また、生きていく上で欠かせない衣食住・排泄などの描写でリアリティが増す。
望まぬ形で陥った不自由さがある中でも、持ち前のコミュニケーション能力にタバコや酒を手にし、自分の生き方を貫いていく主人公の姿に惹かれる。

さよならは言わずまたどこかで会うという言葉通りに、一度別れた相手ともその場限りでなく再会する描写が良い。
他の登場人物も個性的でそれぞれの人生があってこの地に来たんだなと思わされる。

車で各地を転々として自然や人々に触れる生活と聞くとちょっと憧れを抱くが、冷静に考えると自分に無理だなぁと。
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