織田

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーの織田のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的には前作の方が好きでした。
ベイビーわるきゅーれは1も2も「緩と急」の対比が見どころだと思うんですが、本作品の「緩」の部分に乗れず。特に花束みたいな恋をした関連のくだりが結構しつこい。『花束〜』も固有名詞の引用を重ねに重ねまくってる作品なのでこういう形で別作品の引き合いに出されるのは感慨深くもありますが……マルジェラとビジュ爆発言いたいだけかよって感じてしまうし、見てて疲れる。

一方でゆうりとまことという二人をフィーチャーしたのは良かった。感情移入を禁じ得ません。冒頭の突入で勝利して生き残ったことでこの映画の重要な役割を担うのだなと察したものの、彼らはあくまでもちさととまひろのポジションを奪おうとする敵役で、『ベイビーわるきゅーれ』という作品上では二人の未来に負け筋しか見えないわけで。
けれどスラムダンクに憧れて育ったであろう彼らは純情で義理堅く、搾取されている現況から這い上がろうと危ない橋を渡りにいき、こちらが移入するだけの熱さが描かれていく。強い主人公に蹂躙される敵役にも敵役なりのストーリーがあることを改めて思い知ったし、その敵の生き様に想いを馳せるちさととまひろも大人になったのかなと。終わり方は切なかったですけどあれで良かったと思います。



役者の方でいうと、前作はコミュ障全開な感じだったまひろの(伊澤さんの?)変化に驚いた。
あと丞威さん。アクションもさることながら声が圧倒的に素敵で、もっと喋れ喋れと思って観てました。
織田

織田