海老シュウマイ

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーの海老シュウマイのレビュー・感想・評価

3.0
引き続き面白かったです。で終わる程度の感想ではある。

アクションの良し悪しは興味がないので、着ぐるみ対決良かったなーという程度だけど、
宇多丸評でアクションの「続編のインフレ」を考慮、回避してて良い、みたいのがあり、確かにそうなんだけど、
じゃあ面白くなった?と言われれば首をひねるし、量的(人数)には明らかに前作より減っているところで、質的にも十分にアップグレードされてるとは思えなかった(素人のヤクザから一応はプロの殺し屋に変わってると言えなくはないけど)。

いろんなレビューを読んでも「スケールダウン」ってワードが散見される感じ。
そもそも量的にも質的にもアップグレードしないことが良い、とは単純に言いにくいんじゃないか。
シリーズ3まで決定してるとか、こっちにとっては知ったこっちゃないわけで。
そもそも続編さえ頼んだ覚えはないというか。


何より、前作が「一般社会」とのつながりで試行錯誤するところに共感できたのに、今作では「そっちの世界」での話に終始したことのほうがマイナスだった気がする。

特殊ルールのそっちの世界でわちゃわちゃされてもイマイチ乗れないし、「一般常識」とのギャップも発生せず面白くなかった。
ラストの悲哀?って言われても「まあそういう世界の話なんでしょうね」というか。

正規vs非正規にしてもファンタジー設定内で寓話的に扱ってますと言われても、そもそも彼女たち二人は、
無期限の雇用契約で毎月固定給が保障されてるの?とか、その安定vs不安定、同一労働賃金不一致が描かれず、何なら彼女たちも不安定でお金がなく描かれ、その対立も悲哀もなく、そもそもこんな特殊な世界、100%実力主義でよくない?という気も。

そして最終的にはやっぱりその勝敗になって感じ悪いし、ヘタに要素を盛り込まないで、先輩vs後輩ぐらいの設定で良かった気が。
どうしても監督の「若さ」の発露や「若者」に寄り添いたいなら、先輩後輩を入れ替えて男二人をおっさんにすれば良かったわけで。

結局、やりたかったのはそこじゃないし、そんな正規vs非正規を勝手に好意的に読み込む「ファン」向けというなら自分はターゲットじゃないんだろうなぁ。