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ストーリー・オブ・フィルム エピソード12. 世界の映画製作と抗議の1のレビュー・感想・評価

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1980's:世界の映画製作と抗議

保守的な政治家は偽りの理想を語り、革新的な映画家はこれらの偽善に抗議する時代


文化大革命により、映画制作の火は消されたが、80年代に入り毛沢東の思想に疑念の目が向けられ、映画制作が見事に復活。
(「盗馬賊」
「黄色い大地」:中国絵画のイメージで撮影、毛沢東時代のような対立や儒教的文化の影響などは無い
「紅夢」:左右対称の美しい構図、中国絵画を研究し制作)

80年代の中国映画の足跡は複雑
紅夢左右対称の


アフリカ映画は80年代に入り、監督たちは植民地化以前の過去に目を向けていく。

アフリカには語るべき神話,民話,伝説がある
そういった魂の糧が必要 byアフリカのある映画監督

80年代のアメリカでら権力はウォール街にあり、欲は善と説かれた。

そんな中で音楽ビデオが作られていく(MTVの時代
MVは物語のない印象主義的なショットの連続が多かった。

トップガン:音楽ビデオのように多くが2,3秒のショットで新しい男らしさ,理想を描くアメリカらしい映画

デヴィッド・リンチは日常の不条理などを描く。

リンチはレーガン同様外の世界を恐れたが、恐怖から目を背けレンズ越しに見つめ続けた。

リンチに次ぐ80年代の名監督がスパイク・リー。
リーは大好きな「第3の世界の男」をまねて、不条理な世界を斜めからの構図で描いた。

アメリカの独立系映画の旗手、セイルズ達はハリウッド向けに脚本を書いていたが、自分達で映画を制作し出す。

そういった動きとは逆に、フランスでは大衆映画とポストモダニズムがテーマになる。対象は真面目さ。

一方、スペインではフランコ政権が終わり、マドリードのアングラ文化が爆発。
性別移行を求める声も高まり、そう言った思想の映画も作られる。

フランコ政権以前以後の映画で象徴的なのがビクトールエリセの「マルメロの陽光」
フランコ政権の嘘から目を覚ました、"真実への回帰"が深層のテーマに。

80年代のイギリス映画が嵐なら、デレクジャーマンは雷神、「ラストイングランド」は衝撃的
これ以上に体制を挑発した映画はない。イデオロギーの嵐。
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