かわさき

アンダーカレントのかわさきのネタバレレビュー・内容・結末

アンダーカレント(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

真木よう子さんが出演されるし、あらすじ読む感じ面白そうだし観よう!と思って観たら、井浦新さんも江口のりこさんも出演されていて、嬉しくてたまげた。
今泉力哉監督の作品はずっと気になっていたけど、今作が初めての鑑賞になった。
完全では無い無音が心地よい、そんなところが水の中のような作品だった。
自分のことすら自分でも分からないのだから、他人のことなんかもっとわかるわけが無い。分かるとは何か?自分は大切な人に自分のことを分かってもらおうとしているか?人からの印象と相反する部分を持つことで安心する事もあるけど、それがずっと・多く続くと言いようのない悲しみに襲われてしまう。
表層を見て判断してしまうのは悪くは無いことだけど、大切にしたいのであれば深層を見ようという意識が必要なのかもしれない。

真木さんの悲しみや戸惑いを湛えたお顔のなんと美しいことか。人間本来の美しさだと思った。
井浦さんの堰が切れたような泣き方には心を強く動かされた。
リリーフランキーさんが与えるお洒落な茶目っ気はこの映画に欠かせない。心に迫る言葉や話し方もまた。
最後のシーンの意味を考えている。深層を明かし分かり合おうとしていることの表現なのかな。
かわさき

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