レイチェル・マクアダムス、キャシー・ベイツ、ベニー・サフディってこてこてじゃない絶妙なアメリカンコメディ感で良いキャストだと思った。ちょっと『ミーン・ガールズ』を彷彿とさせるところがあるし、レイチェル・マクアダムスが母親役なの最高でしょ。
その時を選べない第二次性徴、自分で選ぶ宗教、選べない苦悩と選ぶ重圧、スマホを持たない12歳。かつてわたしもそうだったことを思い出した。
わたしは、こういう女の子たちめちゃくちゃ苦手だったなぁ。所謂“女子トーク”って全然興味なかったし、流行りの音楽もテレビも友だちに話を合わせる為のタスクのようなものだった。だから放課後は学校の正門に爆竹投げたり公園に穴掘ってそこに拾ったBB弾を埋めたりしてた。たぶん、こういう女の子たちもわたしのこと苦手だったと思う。
でも、大人になった今こうやって彼女たちを見ていると同じじゃないけど大した違いもないように感じる。当時はわたしが気がつけなかっただけなのだろう。目まぐるしく変わる日常、不可逆なことに対する不安と期待はみんなあったんだよね。わたしも転校生だったよ。
共感できるかどうかは置いといて、女の子YA映画の中でも良作。ランドリールームで二人っきりになる描写が好き。
原作小説の著者であるジュディ・ブルームのドキュメンタリーも見てみようかな。この映画で描かれる少女の悩みや親子関係は普遍的で今では当たり前の様に共有されていることだけど、50年以上前にこの作品があったんだと思うとなんか嬉しくなる。1970年から彼女の本が、どれほど少女たちに勇気を与え心の支えになったのか想像もつかない。この作品の監督さんもそのひとりなんだよね。
しかし、やっぱりこれはわたしの映画ではない。やっぱりわたしは“Freaks and Geeks”で“
Napoleon Dynamite”だなと思う今日この頃。
