肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ペイン・ハスラーズの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ペイン・ハスラーズ(2023年製作の映画)
3.6
あなたに「処方薬ビジネス」の"裏"、お見せします
ハリポ・ビーストの監督が送る半車庫の家族だった元ストリッパーの処方薬販売員が火を点ける中毒率1%以下の新規「ガン性鎮痛薬」の販売競争と人命軽視の闘争

必死の販売員で必死の医者を掘り当てる
事で切り開いた"救世主"、その活力で犠牲にした"倫理観"

みんな大好き"成り上がりビジネス"、"スタートアップ起業譚"映画。並以上に面白かったですよ。
スコセッシ✖プリオ最新作が絶賛公開中の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の"激動狂乱"と"腐敗"が勿論セットの映画。
加えて、『パラサイト』じゃないですけど、性業=で結ばれるわけじゃないけども、ストリッパーまたはポールダンサー・シングルマザー(エミリー・ブラント)が他人の車庫住みのあまりもの生活苦と+娘の持病のために、上昇志向旺盛の中、弱小製薬会社営業の客(クリス・エヴァンス)と出会いチャンスを掴み、激動に呑まれていくといった映画。

役柄的に大胆ポロリはないものの、セクシーランジェリーなエミブラ(ブラだけに)&Netflixでは"ゲスカス役"専属契約でもしてるのか?板についてきたクリエヴァがまた"人間として好きになる部分が一つもない"ゲス上司役を演じていますよw

ちょっとこの映画で目を見張る部分でいうと「メイク」ですかね。
エミリー・ブラントさんは齢40歳の列記としたおばさんではありますが、「キャプテン・マーベル」な有名なブリー・ラーソンさんと混同している人が絶対何割かいそう…(という仮定w)ちゃんと6歳差の歳上なんですけどね。
序盤のエミリー役は言っちゃ悪いけど、それ以上に"老けて見える"んですよねw
おいおい、嘘だろ…エミブラやだな、老けたなぁ…眉間&目尻の皺濃すぎだろ…寒気がするなぁ…
とそれが彼女の"年齢らしいいありのまま"なのか、"特殊老けメイク"なのかわかりませんが、成功&生活費潤沢になることでその"見栄え"さえ明らかに変わってくるのです。
それは、なにもエミリー・ブラントさんだけに限った話ではなく、アメリカ代表マンでありイケメンでもあるクリス・エヴァンスさんも年代的髪型のせいもあるが、"普通のおじさん"に見えるし、成功の第一処方人(医)者役(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)も頭上が寂しかったものが明らかに変わるのです。
製薬会社も医者も懇意に処方しまくることで懐が温まり、見た目が"華々しく"、"虚飾"に塗れていくのがファッションだけでなく「メイク」の点で"ビフォーアフター"がハッキリしているのが見事でしたね。
エミブラも化粧品が高級になったからか、厚塗りになったからかあからさまに変わる。

この映画が「実話」で、最後にニュース映像からの実態が明らかになり、会社名や「ロナフェン」という薬剤名も変えたのがわかりますが、映画自体も"役者を通したフェイク・ドキュメンタリー調(体験談・インタビュー)"という変わった撮られ方をしています。

この「処方薬戦争」の行方を見ることで、"処方薬の見方が変わり"、「ジェネリック薬」にもそういうビジネス戦争が潜んでいるように見えるし、今後診療にかかって医者からよく処方される薬、がんなどの重病の場合の「専門薬」など"水面下"の"争いや思惑"があるんじゃないかと意識が変わる恐れがありますねw

この映画で扱うロナフェン(オピオイド性薬)とは、アヘンから成分抽出の「モルヒネ」から出来ているものなので、"中毒率1%のトリック"も明らかになりますが、中毒者続出にならないわけないんですよね…
それが、一旦は処罰されたライバル製薬会社の事例と同じ轍を踏んでいるように、
・医者との結託
⦿処方用途・制限の撤廃で処方し放題(で業績加速)
の二項目が、医者も製薬会社も患者も売れる、手に入り易いわでwin-winな関係を築けてはいるけども、結局は"麻薬バイヤーと中毒購入者"の増殖していく悪循環の関係とほんとんど変わらないので、いかに"売る側・処方する側"に『責任意識(倫理観)』が欠けていたかという事件を描いた映画。

この映画では主人公エミブラが唯一の"良心"として機能しつつも、"後に引けない"労働者精神で掴んだ高収入にやっぱり誰もが良心をセーブ(低減)させてしまう"同調圧力の熱狂"とはそら恐ろしいと感じさせます…
そこには、経営出資者の"支配階級的強権者"の裁かれにくい"社会悪の立ち回りあるある"も込みでとても嫌な気分にさせられる映画…
だけども、そこに対抗する為の"トラブルメーカー母の伏線"もあったりと思わぬ"ミステリー要素"がほんのちょっとあるのも魅力的w

「オピオイド(モルヒネ)危機」、「フェンタニル」と実在する事案と薬剤(麻酔)のこの"処方薬騒動"は根が深いので、「悪魔殺人裁判」を扱った虚/実映画のようにドキュメンタリーでも"知識欲"が刺激される映画でしたね😉