錚々たる顔ぶれによる圧巻の演技合戦が堪能出来る、終末（週末）系サスペンススリラー。
平穏そうな夫婦の朝の会話からのイントロダクション、そしてジュリア・ロバーツさんのカメラ目線のアップからのタイトルバックにはかなり痺れました！
今迄観た映画の中でも5本の指に入るオープニング！ここだけでも何回も観たいと思う秀逸な幕開けです！
物語の進行は割合とスローペースで、主役夫妻と子供達が宿泊する貸別荘に、深夜持ち主を名乗る親子が現れて…
マハーシャラ・アリさん演じる貸別荘の持ち主、G・Ｈが紳士的ではあるが、どうにも胡散臭い人物として描かれて、不気味な雰囲気を醸し出している。
気の強い妻のアマンダの夫クレイを演じるイーサン・ホークさんのお馴染みの困り顔の演技にも更に磨きが掛かっており、もはや名人芸の域だ。
ここにチョイ役とはいえ、ケヴィン・ベーコンさんまで加わるのだから、面白くならないはずが無い。
夫妻の周辺で起こる数々の異変が、やがて取り返しのつかない、アメリカを揺るがす事態へと発展していく様は、演出の妙も加わり、静かに不気味に進行して行く。
これだけの演技派が揃っていると、パニック物に有りがちな逃げ惑う大勢の人々、怪異現象を物語る派手なVFXもあまり無くても、世界で進行中の恐怖がヒシヒシと伝わって来るのも凄い！
あるドラマの結末に全ての情熱を捧げている夫妻の娘の、結末の行動にも笑わされつつ理解出来ると思う。
楽しい週末に鑑賞する事は薦められないが、必見の作品です‼️
