肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

マエストロ:その音楽と愛との肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

4.2
アメリカを映画界からも彩り名声を確実にしたクラシック音楽界の巨宝バーンスタインを見つめる偽りの妻の視線と常人が理解し難き"シン・愛"
名曲オーケストラに包まれる夫婦の劇的壮大化する"人生のサントラ"

ブラッドリー・クーパー監督、脚本(連名)、主演(&プロデュースも、スコセッシ、スピルバーグ)の
Netflixが現代の"モノクロ映画の覇者"かのように錯覚する、また『ROMA/ローマ』、『Mank/マンク』、『tick,tick…BOOM!』も"Netflixユニバース"かのように総括する"集大成"な名作がまた1つ

そして、レナード・バーンスタインのメイクデザイナー(Prosthetiv Makeup Designer)は米・英アカデミー賞受賞者カズ・ヒロさん
なんだから歴史上の偉人として、AppleTV+『ナポレオン』のホアキン・フェニックスさんも充分終生までを手掛けてきたので老けメイクの段階に充分刺激を受けたかと思いますが、こちらはもう"特殊メイク"の域でオープニングの人生終盤期のインタビュー再現でパッカーンと見せつけられて、(あ、これアカデミー賞級ですわ…)と"リアル老化"ビジュアルでまたカズ・ヒロさんかよ…という呆れ半分のような凄味に掴まれるわけです。
でもエンディングでバーンスタインさん御本人の指揮映像が挿入されるのですが、思ったよりも主演・監督のブラッドリー・クーパーさんに似ているわけではないんですよねw 雰囲気重視というか…
だから不思議と"「ブラッドリー・クーパー自身」のフィルモグラフィー"を見せられてる気にもなって、スピルバーグ最新作が半自伝だったように、彼の「監督業」に"風格"と"重み"を持たせるセコい事をしやがって…という気にもさせるのです(笑)

も1つ思うのは、「Netflixユニバース」と喩えたように『tick,tick…BOOM!』の主演のアンドリュー・ガーフィールドさんと共通するところがありまして、2人とも"目がキラキラ"した童顔で顔相的な"魔力"を持っているんですよね。それが"音楽家(役)"にも共通してくるし、レナード劇中発言の「夏を喜べなければ感動できない、感動できなければ音楽は作れない」(要約)
にどうしようもないほどの説得力を与えてるはずです。

と言っても、レナード・バーンスタインさん自身はどう言い繕っても、夫婦仲を破綻させた「クズ野郎」と評しても構わない人で、その"アメリカ音楽を導いた偉人(業)"と対比した時"犯した事"が薄まるかと思えば、そんな事はなく家庭人としての評価はどうみたって"酷い"としか言いようのない人。同性(男)寄りのバイセクシャルな人。
映画で描かれるのは、レナードの"シンの性愛の方向"と対比して、奥さんのフェリシア・バーンスタイン(キャリー・マリガン)の"シン(親)愛"で"家族としての絆"を保とうとする"理解できない『シン愛』"が描かれるのです。
そこにはどうしようもない、音楽家&指揮者の"世間体"と"同性愛"を公式に「是」としない"時代背景"のせいにしようとも、覆せない"インスピレーション(喜び=罪)と罰"の切り離せない関係性もあるかと思います。

こちらは完全創作の漫画原作ですが、2023邦画当り作と評する『アンダーカレント』の疾走した夫との再会した"夫婦の違和感"とも少し似ていて、やはりそこは他人が茶々いれるのもどうしよもない"夫婦間(観)"限定の"完成、あるいは完結した世界観"の成せるものがあるような気がします…

だから夫婦物語としては、スピルバーグの『フェイブルマンズ』はもちろん夫婦間の"裏切り"について(少量)関わってくるだけに、プロデューサーにスピルバーグ監督が名を連ねる事に、ここにも「ユニバース」と"妙味"を感じてしまうわけですw

そしてなんとも素晴らしいのは、「サントラ」ですよ。
ほぼバーンスタイン氏が作曲した
『ロミオとジュリエット』、『ウエスト・サイド物語』と有名曲ばかりで認知できる曲は激少なですが、それを差し引いても全部が「オーケストラ」を介しての名曲たちなので、バーンスタイン氏の人生が"劇的に彩られ、激的に壮大化する"自作曲による「メタ・フィルモグラフィー」映画である不思議な感覚にさせてくれるんですよw
それが"人生であり、作曲であり、映画そのもの"な白黒6mmフィルム狭い画面→カラードルビーヴィジョンへと"時代背景と技術の進化"をそのまま載せるのですから、"映像表現"でも「Netflixユニバース」と言いたいわけがわかるでしょう?(笑)

ヒロインであり、妻であり、親友でもある様々な"表情"を持った奥方を演じたキャリー・マリガンさんですが、『プロミシング・ヤング・ウーマン』のレビューで散々、老化に抗った"叛逆の少女性"とビジュアル面を揶揄した気がしますが…(多分そこまで言ってない)
レナードと共に長年をかけて老化していく妻を演じただけに、初登場シーンはまだ初々しい"生娘"みたいな演技ができるのか!?と『プロミシング〜』とのギャップに驚愕したのですがw

これもきっとメイク(加工)が成せる"魔法"なのでしょう。願えばカワイイは作れうぃっしゅ(視線で魅せる演技の数々、素晴らしい)🤟😉🤟