マダム

妖獣奇譚 ニンジャVSシャークのマダムのレビュー・感想・評価

2.0
全体的な印象を述べる。丁寧だな、と思った。あまりにも丁寧過ぎて「こんな作品を丁寧に作りやがって」と訝しむほどの丁寧さである。丁寧を感じる筆頭はプロットをしっかりと作りこんでいることだ。村人同士の因果関係、サメを操る邪教集団、唐突に登場するくノ一、村の用心棒となった小太郎の隠された過去。最初は謎だらけだったそれぞれの関係が、物語が進行するにつれ徐々に明らかになっていく。

更にアクションが丁寧である。調べてみると監督は特撮監督、主役級の男子ふたりはウルトラマンとライダー出身、女子ふたりも格闘家ということであった。なるほど、それでアクションは一級なのか。そう、アクションが素晴らしいのである。どいつもこいつも身体能力が高く、縦横無尽の殺陣である。

つまり、破綻のない丁寧なプロットで一流のアクションを丁寧に見せくれる。これはポジティブな要素である。ただし真っ当な作品に限る。

いま一度タイトルを思い出してみよう。「ニンジャVSシャーク」である。このタイトルで真っ当な作品を期待するか?しないよな?むしろ丁寧とは正反対の、粗削りでも力業でもいいから「おわー、なんじゃこりゃああああ(笑)」という新鮮な驚きと笑いを期待するであろう。
ところが驚きも、笑いも、今作品には皆無であった。実に残念である。

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