つまらない映画は、必ずプロットが拙い。もちろん「オール・チアリーダーズ・ダイ」も例に漏れない。アイディアは秀逸なのに、それらが上手くジョイント出来ていない。なんてゆーか「行き当たりばったり」ってな感じなのだ。チアリーダーズが死んじゃうから「行き倒ればったり」かも知んない。
我々がこういった映画に求めるのはスピード感と爽快感、そしてバカバカしさである。ところが、そのどれもが弱い。特にスピード感がない。テンポが非常に悪い。なぜなのか？
それは「シリアスさ」を演出しているからだ。しかしこの「シリアス」に中身がないのだ。中身がないもんだから、それを誤魔化すためにスローモーションにしてみたり、長丁場で撮ってみたり、ハレーションを起こしてみたりソフトフォーカスしてみたりするが、シリアスどころか益々安っぽくなっているのである。
唯一、トレイシーがのびのびと男を捕食するが、それだけだ。
ホラーかと思ったらホラーでもなく、ゴアかと思えばゴアでもなく、コメディにしては笑えるシーンが少なくアクションも並。それでいて中途半端なシリアスをゴリ押し。どうすりゃいいのよ？
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