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真夜中の弥次さん喜多さんのマダムのレビュー・感想・評価

真夜中の弥次さん喜多さん(2005年製作の映画)
5.0
傑作だ、と思った。哲学的だ、とも思った。非常にしりあがり的だと。 本作品には原作がある。それがしりあがり寿の「真夜中の弥次さん喜多さん」である。
しりあがりの作品には哲学を感じさせる作品がある。それが顕著に表出しているのが「真夜中の弥次さん喜多さん」なのである。
喜多さんは普遍を求め、弥次さんを再発見する。ひとつひとつのエピソードは荒唐無稽で奇怪なれど、俯瞰すればメビウスの輪のようにミステリアスな美しさがある。

これを映像化した宮藤官九郎には感嘆するしかない。映画作品は素晴らしい出来である。完璧といっても良い。完璧の要因は適材適所に配置された豪華な役者陣であろう。
役者個人のアクの強さがトリップ感満載な物語に負けてない。お互いを引き立てている。闇鍋なのだが、非常にバランスのとれた闇鍋といったところか。これが宮藤官九郎の手腕であろう。
闇鍋の効能は、スピード感溢れるアッパーなバッドトリップナイトメアである。祭りである。それでいて、たまらなく切ないのだ。

https://ameblo.jp/kin-za-za/entry-12765149411.html
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