マダム

ベネデッタのマダムのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
4.0
バーホーベンは、ある意味「究極の選択」というか、好き嫌いが分かれる監督である。そして「好き」「嫌い」の理由は一致する。野性味である。洗練された都会的な野性味ではなく、生臭い匂いに満ちたダーティな野性味である。浅ましさといっても良い。

ベネデッタを観賞して唐突に監督初期作品グレート・ウォリアーズを思い出してしまった。似ていると思ったからである。それは中世という時代背景でもなくエロでもない。ではなにが似ているのかというと、簡単にひとが死ぬ時代でサバイブしなければならない女の奸計である。

当作品は紛うことなきバーホーベン節が炸裂した作品であった。聖痕の真偽は些末なことで、ベネデッタの野心に焦点を合わせている。ベネデッタは欲しいものは手に入れたいと考える。そして行動する。聖痕は野心を成就するための道具に過ぎない。もしかしたらバルトロメアもベネデッタの道具だったのかもしれない。

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