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パスト ライブス/再会のyoyoyoのレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
3.7
タイトルの意味を鑑賞後に調べて、うっ、となる。前世とか運命とかそういう意味なのね。
幼い頃に思いを寄せ合っていた相手と12年後SNSで再び繋がりネット上で再会。すれ違い、時は流れ、さらに12年後。36歳のとき2人はNYで再会する。
主人公ノラがヘソンを特別枠と思いながらも、しっかり線を引いている印象。台詞ひとつひとつが夫のいる自分、大人になった自分、積み上げて経験してきた自分を感じる。
それは拒絶ではなく長い時間を経ての再会なんだよ、と私にはむしろ優しく映った。
イニョン(縁)かあ。韓国の文化なんだろうしよくドラマにもその手の展開が出てくるので理解はするけど、わたしには根付いてない考え。縁はわかるけど、前世とか言われると決まったレールを辿ってるようでなんだか受け入れがたく構えてしまう。
ヘソンが会いにきたのは、自分とノラの関係を確認をしにきたのだろうか。ロマンチックな気持ちを抱いてきたんだろうか。
会いに行く方と来られる方。その立場でも気持ちの揺れや昂揚は変わりそうだと思った。
2人が見つめ合う時間の切なさったらない。穏やかでもなく緊張とも言い切れない、あの時間!!
ノラが、夫の前でヘソンを韓国的、とか韓国の男性として、とか話していたのが正直な思いなんだろうけど切なくなった。それこそ、時間の長さを物語ってるんだろうなあ。
すぐそばにいるのにあんなに距離を感じるバーカウンターある?
拷問だよね。ぜっっったいわたしはあんなに待たない!待てない!
夫、優しすぎて切なくなったよ。
ラストのノラのスタイリングがバッチリ彼女にハマってて良かった。そしてあのシーンの切なさよ。
淡い思い出がふわふわ漂う美しさもあるが、圧倒的な切なさが本作の魅力。
でも、多くのことをイニョンで考える気はわたしにはないなーと思った。
そして、きっとノラも割とそのタイプなのではないかと思った。
そして、ヘソンよ。パスタなんてほんとは食べたくなかったでしょ。思いついたみんなが食べたいだろう無難な答えでしょ。精一杯気を遣ったヘソンが、そのあとバーでノラへの心の声ダダ漏れなのにはツッコミを入れたい。
もし、次に2人が会うなら「パスタ食べたいなんて気を遣わないで!」ってわたしがツッコミたい。
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