こんなにも悲しいロードムービーは初めて観た。
学校なんて休んでいいから今から遊園地に行こう!と、ある日突然、幼い娘ふたりを強引に旅に連れ出した主人公スタンレー。
スタンレーには、旅の途中で娘たちに伝えなければならない大切な話があった。
ロードムービーといえば、旅につきものの高揚感や楽しさがあったり、自分探し的な気ままさや解放感があったりするものだが、この映画は違う。
父親の気持ちと、娘たちの気持ち、どちらも伝わってきて、苦しくて、悲しくて。
家族って、何が起ころうといっしょに乗り越えていかなくちゃいけないんだな。
乗り越えることで、家族になってゆくんだな。
ジョン・キューザックがよい。
青春映画やラブコメディの可愛い男の子だった彼が、こんな父親役を演じるようになったんだなぁ、という点も感慨深かった。
ちなみにクリント・イーストウッドが音楽を担当。作曲も手がけている。