ハル

ソウルメイトのハルのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.1
恋愛、友情、青春。
エッセンスがじんわり効いていて、心が淋しくなったり温かくなったり人が愛おしくなったり…
まさに、珠玉の友情映画だった。
このジャンルの作品で、近年ないくらいにピタッとハマる。
『The Witch/魔女』のキム・ダミから入ったボクとしては、ギャップを感じる彼女の魅力にやられっぱなし。
いそうでいない、そんな不思議な魅力を持つ女優さん。

簡潔に綴れば、ミソ(キム・ダミ)ハウン(チョン・ソニ)ジヌ(ビョン・ウソク)の三角関係に友情を織り交ぜた物語。
一つ一つの描写が繊細、かつ演者それぞれが上手なので世界観が深く浸透していく。
ジヌがミソに惹かれてしまう気持ちもわかるし、ハウンの行動も理解できて、切ない。
ジヌの行動も「まぁそうしちゃうよな…」の一言。

“絵”を勉強し直したいと話すハウンにジヌが突きつけた、「君のは技術であって、才能ではない」
何気なく告げた一言も重かったな。
ジヌにそんな気はなかったろうけど…
芸術もスポーツも一定以上に進めるのは才能という事実。
でも、自分の限界を勝手に決められたら、抗いたくもなるよね。
ましてや大事な人に言われたら、それは決別の理由となってもおかしくはない。

また、劇中に興味深いシーンがあって、ミソはブロッコリー、ハウンは人参が嫌いだから交換してたべっこ。
嫌いな野菜だけを端に避けていくのをみて「これ、子供の頃にみんなやるやつ!世界共通なの?」なんて懐かしんだり。
グリンピースやピーマンをどかして食べた経験ありますよね?

最後、回想シーンを二段階にした部分はやや分かりづらく感じ、シンプルに映したほうがしっかり伝わると思ったけど、それ以外は文句なし。

人と人が出逢うのは偶然なのか、運命のいたずらなのか、はたまた必然なのか。
一生付き合っていきたい友人&“縁”という奇跡に、改めて感謝したくなる作品でした。
決して失いたくない、心のつながりを持つ親友があなたにはいますか?

ちなみに…飲み会中に映画好きのお洒落なお兄さんへ勧めたら、翌日すぐ劇場へ行ってくれて良作との報告も頂けた。
『ソウルメイト』を知りたい方、友情ドラマが好きな方は是非。
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