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夜明けのすべてのRYOBEERのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.2
それぞれの特別を、それが当たり前にあるということを、普通に描く。

"第一印象は当てにならない"って、山添くん…そりゃこっちの台詞やで…。

迷惑をかける度に、詫びのお菓子を職場に持って来る藤沢さん。
自転車やお守りをあげる藤沢さん。
気遣いや優しさの表現として、彼女には誰かに"与える"描写がよく出てくる。

中盤、山添くんと食べていたお菓子の残りをめぐるシーン。
本当になんてことのないやり取りと台詞だったのだけれど、(彼に対する)彼女のささやかでいて、でもはっきりとした変化に泣いてしまった。

全編に流れる優しいBGMも、まるで〈苦しみや喜びを持ち歩き確かに日々を営む人々〉という星々を観測しているようで、本当にプラネタリウムのような映画だった。

光が照らしてくるのは、みんなが自転してるから。
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