JunichiOoya

子どもの瞳をみつめてのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

子どもの瞳をみつめて(2022年製作の映画)
5.0
監督の瓜生敏彦さんの経歴に圧倒される。

三里塚の実家に小川プロが合宿してて彼らの映画作りを間近で見たという少年時代に始まり、黒沢清やTOHJIROと仕事をし、スモーキーマウンテンで撮影中に現地権力の銃撃に遭い命を落としかける。
その後、フィリピンの貧しい子どものための学校を作って彼の地で暮らしておられるという。
そして子どもたちとワークショップやミュージカル作りを実践する劇場建設まで。

トーク後に統括プロデューサーの山口千恵子さんに8年を越えた撮影という「執念」も含め質問をさせていただいた。
「障害を持った子どもたちが多く暮らしている印象だけど?」「フィリピン政府は認めていませんが、現地の汚染(ダイオキシン等)に起因するものがあるのではないか」と。

中盤に登場する棺のシーンには、ただただことばを失うばかり。ドキュメンタリー映画って、やはり撮ることに命かけるもんなんだと改めて背筋を伸ばさせていただいた。
(いや、それに比べて… という多数の「ドキュメンタリー映画」があることと重ね合わせて余計に想いを強くした次第。
JunichiOoya

JunichiOoya