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ブルックリンでオペラをのIMAOのレビュー・感想・評価

ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)
4.0
オペラ作曲家のスティーブン(ピーター・ディングレイジ)と精神科医のパトリシア(アン・ハサウェイ)の夫婦。スティーブンは新作オペラが書けなくてスランプに陥っている。そんな彼を見たパトリシアは「自分のルーティーンを変えるためには散歩よ!」と無理やり愛犬との散歩を薦める。仕方なくブルックリンの街に出たスティーブンは午前中のバーに寄る。そこにいた先客のカトリーナ(マリサ・トメイ)と話しているうちに、彼女が曳舟の船長であることがわかってくる。彼女の言われるがままに船に付いていってしまったスティーブンは、カトリーナと関係してしまう。
一方、パトリシアには連れ子のジュリアンという高校生がいる。彼にはテレザという恋人がいるが、パトリシアの所に来た家政婦は実はテレザの母親だった!?

この作品を観初めてから、どうこの話をまとめるのだろう?と思って観ていたら、見事に着地したので拍手ものでした^^なんかアメリカンクラシックのロマンティック・コメディーの現代流の解釈だな、と思って調べてみたら、監督のレベッカ・ミラーはなんとあのアーサー・ミラーの娘だそうで!?(ちなみに旦那はダニエル・デイ・ルイス)一歩間違うと破茶滅茶になってしまいそうな話を上品にまとめられたのは、この血統のおかげなのか!?とも思いますが、新しい女性像も描けていてとても好感が持てました。
素敵な台詞も多くて、そういう意味ではクラシックへのオマージュを感じます。例えば、結婚を控えたジュリアンとパトリシアのこんな台詞…
「この気持ちを忘れてしまうのが怖いの」
「その気持ちを毎日、思い出そう」

マリサ・トメイ、久しぶりに観ましたが、この役もとても良かったです。マッチョな世界のイメージが強い曳舟船の船長を、セクシーに演じています^^
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