竜平

マディのおしごと 恋の手ほどき始めますの竜平のレビュー・感想・評価

4.1
金銭的な苦境に立たされ大切な自宅をも差し押さえられる危機に直面するやぶれかぶれの女性マディが、ふと「内気な息子のデート相手となり大学入学までに殻を破ってほしい」的な求人広告を見つけることから始まる騒動を描く。お色気ドタバタコメディ。

ジェニファー・ローレンスを堪能したくて、もっと言えばセクシー全開のエロいジェニファー・ローレンス目当てで鑑賞。この目的であればひとまず確定で楽しめるはず。男関係にわりと自由奔放に生きる32歳の女性マディが、超がつくほど奥手で内気な19歳の若者パーシーを完ぺき報酬目当てであの手この手でモノにしようと奔走する、という話。簡潔に言うとさっさとセックスしようとする、ってゆー。主人公マディは元々肉食系で今作の場合は更に自らそれを盛っていってて、で肝心のジェニちゃんは裸も見せるし他にもめちゃ体張ってるし、もっとやれ状態、いや本当あざす。そんなこんなで前半こそやりたい放題のドタバタコメディ、もとい単なるお下品コメディなんだけども、徐々に見えてくるのがヒューマンドラマ的な部分、これにグッときてしまうから今作は侮れない。純粋とはちょっと違うんだけど、まだ擦れてない、まだ道も一切逸れてないティーンエイジャーの反応やら意見やらにじつはハッとさせられるし、お互いの性格に繋がるような境遇とか過去の記憶とか、次第に知り合っていく様にも見入ってしまう。マディも私欲に駆られてた前半から次第に人の「心」の部分に触れて変化していく、そんな成長に似た姿にも引き込まれる。パーシーくんが恥ずかしがりながらも勇気を出してピアノ演奏するシーン、これ非常に良き。演じるアンドリュー・バース・フェルドマン、ナイス。

バカさ加減に笑わされつつ、男女の、はたまた人と人の関係というもの、本当に大切なことにも触れられるような一本。後で気づいたけど監督・脚本が『バッド・ティーチャー』『グッド・ボーイズ』の脚本も担当してたジーン・スタプニツキーで、どうりでそっちにもあるようなコメディとドラマの振り幅よ。こーゆーの非常に好み、てかフツーに声出して笑ってしまった。で、やっぱりジェニちゃん好きとしてはそっちの満足度もバッチリ。良作認定。ジェニちゃんって呼び名、初めて使ったぜ。完。
竜平

竜平