竜平

あなたは私の婿になるの竜平のレビュー・感想・評価

あなたは私の婿になる(2009年製作の映画)
3.9
ニューヨークのとある出版社、編集長で高飛車な女上司とうだつの上がらない男秘書、上下関係のハッキリした「職場だけの付き合い」の男女が繰り広げる「結婚」にまつわる騒動を描く。サンドラ・ブロック、ライアン・レイノルズ主演で贈るラブコメディ。

ひょんなことから女上司マーガレットが企てる偽装結婚、からの立場の逆転劇がまず楽しい。チグハグといがみ合いのドタバタ模様を主演の二人がバッチリ彩る。てか今作はキャストの力がめちゃくちゃデカい気がする、要所要所でサンドラ・ブロックが体張ってるのは完全に見どころ。で徐々に惹かれ合っていく、というか意識し始めていく様にキュンキュン、ある程度流れを予想できていても、しっかりキュン。ライアン演じる編集者志望の部下アンドリュー、その実家の家族たちがまたナイスな役回り。おおらかで元気なおばあちゃん、息子とちょっとした確執の見える父親などなど。母親役のメアリー・スティーンバージェンはつい最近見た『ナイトメア・アリー』『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』にも出てて、こーゆー図らず度々目にしちゃう時、たまにある、ってのは本当に個人的及びどーでもいい話。

「家族」の温かさに触れて、人との繋がりを思い出して、やがて自分自身が見えてきて成長していく。流れとしては王道なんだけど、設定とその導入部分なんかは斬新な気がするし、王道であるが故のほっこり感ってのがやっぱりある。なんやかんや言いつつ今作の恋模様に関しては理屈でなく、ワンピースをネタにするならば「恋はいつでもハリケーン」ってなところなんだよなと、これはもちろんいい意味でね。プライドとか上下関係とかそういったものに縛られなければもしかしたら男女、のみならず人付き合いも良い方向に変わっていったりするのかな、なんて思ったりして。まぁ現実的に考えればそれが難しいんだけど、今作は余計なこと考えさせられる隙なくコメディとして笑えて、最終的にはラブロマンスとしてキュンとできるはず。サラッと楽しめる良作。
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