うみんちゅ

ミッシングのうみんちゅのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
4.5
失踪した娘の美羽を探す沙緒里と豊、最後に美羽と一緒におった沙緒里の弟の圭吾、失踪事件を取材し続ける地方局の砂田。
世間がこの失踪事件を過去のものにしようとしてるところから始まる。でも家族と砂田だけは美羽を探すために奮闘・取材・報道する。ただ、世間は親への誹謗中傷とか弟への疑惑で盛り上がる。沙緒里は美羽が失踪した日、圭吾に美羽を預けてアイドルのライブに行ってた。後にわかることやけど、圭吾は美羽を家まで送らず闇カジノへ行ってたらしい。この姉弟に対しての豊の思いはとつてもない怒りと呆れやろうけど、それを出さへん。だからこそ2人にとっても無言の圧力やったやろう。
警察と偽って美羽が見つかったと連絡してきたイタズラに対しての、沙緒里と豊の天国からの地獄に突き落とされるシーンは見てられへんかった。あまりにも辛い。"事実を報道してることが面白いんだ"という言葉は、食らった。
2年経つと、家族周り以外にとって過去の事件になってる。違う女の子が美羽と同じような状況で失踪。沙緒里は必死に探すのを手伝ってすぐ見つかる。もちろん嬉しいのはあるやろうけどど、100%ではないやろう。別の子供と接してる時、顔がほぐれる沙緒里はあまりにも人間やった。
最近母親になった石原さとみやからこそ、あそこまで不安定な母親の怪演ができたんやろう。取材に非協力的な弟に対しての怒りとか、報道してほしいのに砂田を突き放してしまったのにすぐに縋るとことか、怪物やった。
不安定な妻やからこそ自分は冷静にならないとあかんと思いながらも冷静ではいられへん時もちゃんと見せる絶妙な父親を演じた青木さんもえぐかった。
美羽のことめちゃくちゃ好きやし心配やけど、自分に負い目があるから真実を話せない森さんのあの演技もすごい。
自分には姪と甥がおるから圭吾の立場になった時を想像したらとてつもない苦しみやった。しかも自分の責任があまりにもでかいのなら尚更。
ほんで"なんでもないようなことが幸せ"→"虎舞竜"は絶対に思うからあの判断は正しい。

美羽ちゃんがどうなったのかと犯人がおるとするならば誰なのかの推測をこの映画にしてるのはナンセンスやろ。それが分からずじまいやから評価下げるとかは皆目見当違い。

「娘を探し続ける非日常が日常」
次の作品レビューまで、あったかくして寝ろよ〜。僕から以上!!

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