Kedjenou

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語のKedjenouのレビュー・感想・評価

4.0
ロアルドダールという作家の短編をもとにした、ウェスアンダーソンの連作を見ました。この映画以外は17分程度のショートフィルムです。

「ウェスアンダーソンの伝奇集」だな、とわたしは受け取りました。それぞれ関連のない奇妙な話を、紙芝居のような背景の前で役者たちが淡々と語ります(おそらく原作のテキストを、文字通り役者が語ります)。

役者が直接視聴者に語りかけるスタイル、私は好きです。「感情移入は無用です。話しを楽しんでください」と言われてる気がするからです。

わたしにとって「奇談」の楽しみは、ちょっと変な(時に超自然的な)エピソードにニヤリとすることです。

教訓を読み取る人、哲学的意味を深読みする人など見方はさまざまですが、それを可能にするのが奇談たる所以だと(わたしは勝手に)思ってます。

というわけで奇談好きのわたしには、とても楽しい時間でした。千夜一夜物語のように「もっと聞かせて!」と言いたいです。
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