カイル

キングダム エクソダス〈脱出〉のカイルのレビュー・感想・評価

4.5
あ〜遂にこのときが来た😭前作から25年越しの完結編。感無量。でも映画館には観に行けなかった…長過ぎてとても体が持ちこたえられそうになかった😅

絶対キングダムⅠとⅡを観てからの鑑賞をオススメします。そして最低2度は観ればこの面白さわかるんじゃないかな〜
ラース・フォン・トリアー監督が元気でいてくれて良かった。自分もここまで生きてこられて良かった😂もうこれをレビューするためにfilmarksを始めたと言っても過言ではないのだから。
セピアが醸し出す異次元の質感。やっぱりこれじゃないと。前作より抑えめではあるけれど。
キャストも豪華。あんまり有名俳優が出るのもどうだろうと思ったけど全く違和感なしでした。
トリアー監督は普通の人があまり注目しないどうでもいいような些細なことに注目して焦点を当てる。細かな伏線も張っているしよほど没入しないかぎり一度観ただけでは全て拾いきれない。でもだから何度見ても面白いしたまらなく癖になる。ホラーなのかコメディーなのか、ナンセンスな物語、噛み合わない会話、とにかくトリアー監督のユーモアのセンスが私は大好き。
ところで私は秋山さんのクリエイターズファイルが大好きなのですが何となくそこに同じ匂いを感じるのかも。
前作は各々がそれぞれの思惑でてんでんばらばらに動いてましたが、今回は皆で力を合わせて悪に立ち向かおうという珍しい展開に。。。


以下は私が備忘録的に勝手な解釈でダラダラ書き連ねています。ネタバレ、間違い等沢山あると思うのでスルーしてくださいね〜
















・スティグ・ヘルマー(エルンスト・フーゴ・ウィアゴー)
キングダムⅡの後、残念ながら亡くなってしまったので、もちろん今作では回想シーンにしか出てこない。デンマークの名優、唯一無二の存在。特にこのヘルマー役は超はまり役でこの人以外絶対ありえなかった!!

・スティグ・ヘルマー・ジュニア(ミカエル・パーシュブラント) 
『未来を生きる君たちへ』の主人公を演じた俳優さん。全く気付かなかった。だって全然雰囲気違うんだもん。そのくらいヘルマージュニアだった!この人もいい!
父ヘルマーと同じくスウェーデンからデンマークに赴任してきた医師で大のデンマーク嫌い。ホイールは必ず外して持ち歩く。がスウェーデン風?それを観て笑って囃し立てる子供たち。の構図も変わらず。

・ポントピダン(ラース・ミケルセン)
マッツ・ミケルセンのお兄さん。
キングダムホスピタルの院長。エレベーターに乗る度にゴブリン(リーモア)と鉢合わせになる。それが嫌過ぎてとんでもない事を思いついて実行したりする。冷凍のえんどう豆の中サイズの枕がお気に入り。今回一番笑えたのはこの人だったかな。最後も斬新だった。よくこんなこと思いつくよな…

・カレン(ボディル・ヨルゲンセン)
『イディオッツ』でもカレンという役を演じていた。『フレッシュ・デリ』ではマッツ・ミケルセン、ニコライ.リー・コスと共演している。
前作のドルッセ夫人を継承しているような役どころ。ブルザーと共にキングダムを救うために奔走する。
ドルッセ夫人と比べると上品。ドルッセ夫人は病室だろうがどこだろうがタバコをぱかぱか吸って息子のブルザーに発破をかけていたもんね。

・ネイヴァー(ニコライ.リー・コス)
Qシリーズでおなじみの俳優さん。『ライダーズ・オブ・ジャスティス』では私の大好きなマッツと共演。
前作で言えばクロウスホイのような役どころの若手医師。いつも怒った顔をしている。スプーンで目玉をくり抜くシーンがある。特殊メイクが気持ち悪くて素晴らしい。なんじゃこりゃ?というようなことはキングダムでは当たり前か。

・バルダー(ニコラス・ブロ)
前作では21歳だった彼はインタビューで一員になれたことをとても喜んでいた。
ブルザーに似ているのでブルザーと呼ばれている。

・アンナ(ツヴァ・ノヴォトニー)
やたらヘルマーに付き纏う。味方なのか敵なのか何がしたいのか分からない。途中からゆるいズボンを履いていて下がらないようにずっと押さえている。

・カッレ(イーダ・エングヴォル) ハッカーみたいな人

・弁護士(アレクサンダー・スカルスガルド)
前作ヘルマーの弁護士を演じたステラン・スカルスガルドの息子。なぜ相談場所がトイレなのかは前作を観ればわかる。

以下は前作から続投の俳優さんたち
これは嬉しかった!!

・リーモア(ギタ・ナービュ)
ゴブリンと呼ばれていてポントピダンを追いかけ回している。変わり者好きなのか?昔は麻酔科医だったけれど今は片脚で車椅子になっていた。もう片方の足もいつの間にか無くなっているがケロッとしている。
前作の最後ではヘルマーと無理やり結婚式を挙げていた。今作の最後がこれまた凄い発想だな〜

・ユディット(ブリジッテ・ロービャー)
リトル・ブラザーのお母さん。ユディットとリトル・ブラザー(ウド・キア)のシーンだけは神聖な音楽が流れる。この2人の間にだけは純粋な愛を感じる。25年も経っているのにこの人はそんなに見た目が変わらない。

・モッゲ(ピーター・マイジンド)
この人が一番しっかり年取ったな〜と感じた。今作ではなかなか重要な役どころ。

・クロウスホイ(セーン・ピルマール)
前作で臨死体験をして以来人が変わったように。でも今作でヘルマーが持っていた解毒剤を飲んでようやく目が覚めたのか急にシャキッとする。

・モナ(ラウラ・クリステンセン)
キングダムⅡ当時は13歳、エクソダスでは38歳。
キングダムⅠではヘルマーのせいで手術が失敗して脳に障害を負ってしまう。最後はヘルマーによって自動運搬機に乗せられ戻ってきたときには何処かに消えてしまっていた。そして今作で何処に運ばれたか明らかになる。この自動運搬機が度々出てくるのだが何ともワクワクな設定。

・ボブ(ヘニング・イェンセン)
前作では病院長だったホブは今は落ちぶれた感じに。電話の声でしか出てこないアイナー・メースゴー(昔院長だった)とのやり取りの様子ではかつてはボブに頭が上がらなかったメースゴーとすっかり立場が入れ替わってしまったよう。ジュースの濃度に拘る。

・カミラ(ソーンビョルク・ホイフェルト)
この人はなんとボブ役のヘニング・イェンセンの妻だったことを今回初めて知る。
今回はほんの少しだけ出てすぐ退場。でも敵意剥き出しのあの獣のような顔がかなりインパクトあって良かった!!
 
・リトル・ブラザー(ウド・キア)
前作で死んだリトル・ブラザーは今作では沼地にいて今にも死にそう。オープニングで出てくる漂白職人が漂白しているあの沼である。あの設定もたまらん。メイキングを観たら全てスタジオ内に作られたセットで見ているだけでワクワクが止まらない。巨大なリトル・ブラザーやその巨大な心臓も全部手作りでCGではないのだ。 

・皿洗いの2人
キングダム名物。いてくれて良かった。今作では相方がロボット。時代を反映しているな〜

・ミミズク(ウィレム・デフォー)
トリアー監督の盟友。
もう何処からどう見ても悪魔でした。サイコー


思ったよりちゃんとした終わり方に満足〜。意味不明なところも含めて。絶対スッキリハッキリするわけないよな〜と思っていたし、まず続編が作られるなんてしかもちゃんと完結するなんて思いもしなかった。実はそこは全然期待してなかった。作るわけないと思っていた。下手な続編作られるくらいなら未完で終わったほうがいいと思っていたしもし当時こんな終わり方にされたらきっと不満たらたらだったかも。でも25年という歳月が流れたお陰でこのラストに納得。監督、出演者の皆様お疲れ様でした。本当に感謝です😂ありがとうございました♥️

では最後はこの言葉で
 善も悪もあることを心得よ 
  さようなら
カイル

カイル