コマミー

FLY!/フライ!のコマミーのレビュー・感想・評価

FLY!/フライ!(2023年製作の映画)
4.6
【じっとしてないで、飛び立とう!】





いやぁ、思いもがけない大傑作だった。

正直、私の中で"イルミネーション"の作品の中で一番なのは「シング」だったのだが、それと割と上位に並ぶほどの傑作だと感じた。私は本作は、監督に惹かれて鑑賞した。フランスのアニメーション映画「くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ」の監督:"バンジャマン・レネール"が就任しているからだ。あの作品を手がけたバンジャマン監督が、イルミネーションの新作を手がけるなんて思いもしなかった。

そして見に行ったら、とんでもない"アトラクション"映画だった。

全編通してアクロバティックな演出が続き、目で追いきれないまではいかないが、本作の映像の動きはイルミネーション史上"最も忙しい"のでないだろうか?それに、雲にかかる陽の光や"ジャマイカ"での光る海の演出など、"明暗"が今までで一番綺麗に映っていて、とても個人的には見やすい作品であった。

本作は"家族の飛躍"の物語であったのだが、その中でも、父親の"マック"や息子の"ダックス"の成長の物語であった事だ。臆病な父親と外を見てみたい好奇心旺盛な息子、この"正反対"な2羽の親子が、旅の中で大きなものを得ていく物語であり、これはもしかしたら結構「くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ」の応用が使われていたのかもしれないと感じ個人的にはテンションが上がった。"人間達の恐ろしさ"も描いており、これもまさにそれだなと感じたから驚きだ。
それにしても、今回のヴィランは怖かった😱

わがままを言えば、これの4DX版はなかったのかなと感じた。3DやスクリーンXはあるみたいだが、これを4DXで流したら半端ないと思う。勿体無い事してるなと感じた。「スパイダーバース」並に楽しめるぞ?

大好きな監督・大好きな演出に囲まれた、大好きなアニメーション映画になった。まさに"箱を開けるまで面白さが完全には伝わらない"作品であり、イルミネーション史上、マリオ以降で最も力を入れた作品だなと感じた。
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