pukapukatobacco

PERFECT DAYSのpukapukatobaccoのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.6
心に染み染みの良い映画だった。
ほんとにこの方はすごい。
笑顔になればこちらも嬉しくなるし、泣いてるところを見ると悲しくなる。手に取るようにわかる表情と、また読み取れない表情も絶妙で。
今年、全世界通してもダントツの主演男優賞、個人的に笑

さて本作。
冒頭の日常的なシーン、取り回し。ジャームッシュのパターソンを彷彿させたが似て非なるもの。
今作はまた仕事への美学とか、人の温かさと冷たさをより感じられるものだったかなと。
トイレの清掃シーンは、プロそのもので。
細かい動きの中にも平山の心情が読み取れる。

また繰り返す日常の中でも起こるトラブルやめんどくさい人間関係。特に平山が怒るシーンがあるが、彼人間性が垣間見えるシーンで、そういった展開も見どころのある作りになっていたなと。
姪っ子や妹との関係性、家族との確執も細かく描かれずともなんとなく読み取れる。
妹の、トイレの清掃員やってるの?という質問で、描かれない家族との関係がほとんどわかり、
役所広司ほか、周りの役者たちも素晴らしかった。

こんなふうに生きれたらというキャッチフレーズと、役所広司演じる平山の心情が、必ずとも一致しない、そのズレが心に染み渡る良作。見てよかった。


さいごに、
アカデミーで国際長編にノミネートされている今作。
オッペンハイマー見てないが、作品賞もPERFECTDAYSで良いです。主観。