シンゴジヲ

PERFECT DAYSのシンゴジヲのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

TOHOシネマズのポイントが
たまったので、役所広司主演の
「PERFECT DAYS」を観た。

カンヌ映画祭やアカデミー賞で
話題になっていたので、12時からの
渋谷でしたが、まあまあの入りでした。
大人オシャレ映画なので、20代は少なめ。

寡黙な男、役所広司の日常の繰り返しを
淡々と描くモノ。ただ、役所広司こと平山の
日常を切り取っただけなので、
山場や波乱などは、ほぼない。

平山はスカイツリーが良く見える地域の
木造アパートに1人暮らし。
朝、町を掃くホウキの音で目覚め、
まだ、薄暗い中、
いつものように身支度を整えて出かける。
軽のミニバンで缶コーヒーを飲みながら
その日の気分でコレクションのカセットテープの音楽を聴く。流れる景色と音楽が観ていて心地よい。

平山の仕事は渋谷区の公衆トイレの清掃員。渋谷区の公衆トイレは、結構個性的。
テキパキと綺麗にしていく。同僚の若造に
「やりすぎ」と言われるほど綺麗さにこだわる
仕事ぶり。観ているこちらの背筋が伸びる。

定時に上がり、銭湯に開店と同時に入る。
帰りには、いつもの居酒屋へ。
(地下鉄銀座線浅草駅と東武浅草駅を結ぶ
地下通路にある店。風情満開)
店主が「おかえり、お疲れ」と言って、
レモンサワー(?)を差し出す。

夜は自宅で眠くなるまで文庫本を読み消灯。
これが平山のルーティン。

この毎日を、平山と観客で共有する映画。

平山のルーティンを邪魔するイレギュラーな事件 (例えば、若造の彼女が出て来てドッキリさせられる。公園で迷子がいて、手を繋いで親をさがす。など)を観客は平山と同時に体験する。

ドイツ人監督だけあって
実にヨーロッパ映画っぽい。

観た後は、毎日、正しく生活しようと思うようになるが、私の感性がゴジラにヤラれてしまっているので、3日後には忘れてしまいそう。
シンゴジヲ

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