ツクヨミ

落下の解剖学のツクヨミのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

事件究明よりかは法廷もので夫婦や家族のありのままが暴かれるドラマへ。
2023年カンヌ国際映画祭パルムドール、2024年アカデミー賞にて作品賞などノミネートと賞レースで話題の本作を見に行ってみた。
まず本作は雪深い山荘で死んだ夫をめぐる話になっており、殺しの容疑で起訴された妻と重要参考人になってしまった息子をとりまく物語が展開していく。最初は事件が起こる前で決定的な映像を見せず、真相を考えさせながら捜査や裁判を見守るスタイルでけっこう引き込まれた。
だが結果的に言ってしまえば真相はどうでもよくて、捜査や裁判の過程で家族のリアルが徐々に暴かれていく人間ドラマであることが見えてくる。事故で盲目になってしまった息子を主軸に夫婦関係にヒビが入っていくリアルな崩壊がジワジワ響いてくる感じとかすごい。しかし賞レースで評価されてる脚本のすごさは正直全然わからなかった。あくまでも捜査ものとして事件の真相が見たかったのもあるが、わりかし派手さもなく地味で感情も起伏しないように見えてしまう。
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