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枯れ葉の素数のレビュー・感想・評価

枯れ葉(2023年製作の映画)
4.2
カウリスマキ監督作品を初めて見たのが2017年、劇場鑑賞出来ないまま引退宣言されてしまい、絶対また新作を作ってくれるはず、その時は絶対映画館で観るんだと思い続け、2023年、ようやく、観ることができました、、!!!日本公開初日初回行きました!!!
どこを切り取ってもカウリスマキ監督だと分かる映像、ああ、カウリスマキ監督の映画を観てるんだとしみじみ、最高でした。
少ないセリフに表情もほとんど変わらない登場人物、淡々と進む時間、それでもちゃんとそこに不器用な恋物語がありとても幸せな気持ちになれます。
映像があまりにも過去の作品と同じ画質同じ風景のため時代設定が分からなくなりかけるんですが、たまに入ってくるロシアウクライナの戦争のニュースに、ああ現代なんだなあ、と。背景に社会問題を入れてくるところも監督らしいと言うか、思うところがあるんだろうな。そりゃそうか。。
というか、戦争とか貧困とか、そういう悲しいこと辛いことがちゃんと存在している世界で、人と人の関係で生まれる優しい世界観、というのが監督作品の良さの1つですよね。

同じように引退撤回して今年新作が公開された宮崎駿作品もそうでしたが、らしさとか監督色が詰まりに詰まった作品でした。
ここまで独自の色があるって凄いことだなと感じます。
鑑賞後、近くの席の方が「相変わらずすぎたね」と談笑されていて、なんか、そんな風な感想が出るのってすごく素敵だし、最高に褒め言葉だなあって思いました。

ずっと高値の中古しかなかったカウリスマキ監督作品BDbox、再販のニュースを見て即予約して手に入れられました、、!嬉しい
観られてない作品たくさんあるので、少しずつ観ていこうと思います。
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