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関心領域のchaooonのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
3.7
今年度アカデミー賞🏆国際長編映画賞、音響賞受賞作品✨

賞レースでかなり話題になってた作品で公開を待っていた作品!
だったのだけど…うっかり、というか、ウトウト、というか、結構爆睡だったというか😪
大失態やらかしました🤪
言い訳すると最近異常に眠くて、休みの日とか気付くと1日中寝てしまってる私😪
鑑賞の際のコンディションは大事😂
ということで不本意ながらサクッと感想。

アウシュビッツ強制収容所の隣で平和な生活を送るヘス一家の日々の営みを映し出しながら、違和感や異常性を描きだす異色作🏡

音響賞取ったというだけあって、かなり音に注力してしまう作品👂
今作はそういう趣向です!と言わんばかりに、冒頭では真っ暗な画面に不穏な音がしばらく鳴り響くという導入😨

壁1枚隔てたところに強制収容所があるとは思えないほど平穏さと、温かな家族の情景🌳
設定を知らなければ平和な情景に見えるけど、当たり前のように交わされる日常会話や物品のやり取りの中に、異常性が際立つ。
彼女たちが当然のように恩恵を受けているそのものの正体はユダヤ人からの略奪品だし、豊かな暮らしぶりはたくさんの無残な死の上に成り立っている。

凄惨なホロコーストの実態は何一つ画面には映らないけど、時折後ろに響き渡る銃声や叫び声によってここが大虐殺の現場のすぐ側だということを知らしめる。
怖いのは、それに慣れてしまったのか、無関心なだけなのか、全くそれに動じず日常の生活を続けていく家族たち。
近隣の騒音とかって最初は気になるけど、人の耳(脳かな?)ってちゃんと不必要な音をあまり聴こえないように遮断する能力が備わってたりして、不思議と気にならなくなったりするもんなのよね。
そんなことを思わせる平常感がより一層この時代や人々の狂気を感じてしまう。

だからと言って、このヘス家の人々が凄く残忍で凶悪かといえばそういうこともなく、自分達の生活を主軸に生きているごく普通の家族に見える。
焼却炉について話すナチスの高官たちはより効率的に職務を全うするべく仕事に励んでるように見える。
ただ本当に無関心ってことなんだろう。
見ないようにしているのか、本当に関心の外なのか定かではないけど、関心領域とはうまいタイトルをつけたものだ。

ラストの描き方は意外な展開だったし、それにより今作が当時の異常性を描き出すのに留まらず現代社会への投げかけにも感じた。
怖い作品だったわ😨
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