テリーマザーファッカー虎

仮面ライダー555(ファイズ) 20th パラダイス・リゲインドのテリーマザーファッカー虎のレビュー・感想・評価

2.8
TVシリーズはリアルタイムで、何度も見返すほど思い入れは強めです。

近年、東映の特撮シリーズでは10周年や20周年の節目時に新作が作られたりするのが恒例になっているんですが、いわゆる平成1期と言われる仮面ライダーシリーズは後の作品と違い、1作で完結しきっているのもあり、ちょっとその重みが違うものがあると思います。
その中でも特にファンの人気が高い555の続編ということでかなり注目度が高かったのか劇場はほぼ満席でした。

当時のメインキャストがほぼ揃って、監督と脚本も当時のスタッフが集まったという正統続編ではあるものの、シリーズへの思い入れが強いほどかなり寂しい思いをする作品だったかなと思います。

とにかくキャラクターの描き方にかなり違和感があって、シリーズ自体が50話をじっくりかけて7人の若者の群像劇を描いていたのに対し、本作はおじさんおばさんのすったもんだが描かれていて全然成熟されてないキャラクターにかなりイライラしました。
特にヒロインを演じた真理に関しては「お前そんなやつだったけ?」と思わずにいられない描き方でかなりギョっとしてしまいました。ラストのあのセリフとか本当に最悪だしシリーズ自体を台無しにされた気分になってしまいました。

それとシリーズで退場し、本作で復活したキャラクターのある真相に関しては、本当に舐めてるとしか思えない。ドンブラザーズなら許されるが555では無理がある。

未来に託して終わっていく作品を期待していたのですが、そういう話でもなくとにかく後味の悪さが残る作品でした。

ファンサービスを求めるなら、見ないほうが良いのかなと。