NIELSEN堀内

哀れなるものたちのNIELSEN堀内のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.8
ヨルゴス・ランティモス監督には常に独自のクリエイションを見せつけられる。ヴィクトリア朝時代を下敷きにしながら異素材の生地や色彩豊かな衣裳はホリー・ワディントンの手腕。パリの医学部の制服ではスカートを履かずジャケットのみしか着ていないのがベラらしくて素敵。
エマ・ストーン(ベラ)の衣裳で特に印象的なのはチュールの繊細さが美しい純白のウェディングドレスと医学生のノーボトムのジャケット姿。ヴィクトリア朝時代では女性はいつもコルセットで拘束されたファッションですが、ベラは下着すら着けていない開放的な衣裳なのも彼女らしい。

作品を何処か歪な雰囲気に誘う、音が外れた様な不協和音なのもランティモス監督味でした。
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