ナンセンスロケット

哀れなるものたちのナンセンスロケットのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0
【娯楽ではなく作品としてのエマストーンの本気度とは】

見てきました、哀れなるもの。
超絶エキセントリックなストーリーでしたw

脳移植をされて赤子同然になったベル(エマストーン)が、どのように成長していくかというお話。

初めは物を壊したり模倣したりとホントに赤子なんですが、途中駆け落ちからのリスボン旅行、船でのマダムとの知的会話、パリでの娼婦と経験を重ねる

この辺りの演技力がまず見所😶
美しさは「ウェスアンダーソン」だし、恋愛のノリは「ウディアレン」っぽいし、狂気の手術は「ムカデ人間」。。😅

序盤白黒からのカラー展開がやっと始まるも、めちゃくちゃS◯X描写が多くて心配になる!
が、これが演出的には赤子程度の知能ならそうなるのか、という理解しつつ、エマストーンの本気度を感じざるを得ない🤔

途中からは自立、友愛と徐々に人間らしさを身につけていく成長と、これはある意味、逆「ベンジャミンバトン」なんじゃないかとw

周りに群がる男性達が哀れすぎて、そうかこれは純粋な人としてのベルと、社会や私利私欲に汚染された人間の物語なんだ。
と、宣材ジャケットもその通り。

彼女がここまで演技に力を入れたのが何を残したかったのかは分からないが、作品として意思決定をした物語なのだろう。