ぬまつ

哀れなるものたちのぬまつのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.6
ぬまつにとって、エマ・ストーンは同じ1988年生まれの同級生、ヨルゴス・ランティモスは同じ5月27日生まれという、ぬまつの分身ともいえる黄金コンビの再タッグ作。

いやぁ画角に色彩に音楽に演技にセッ…に楽しいところだらけでしたね。
メッセージ性も強くて、「女王陛下〜」よりも遥かにアカデミー賞向きな感じでした。
あの天国と地獄の縮図のような城の描写好きだわ。
圧倒的ランティモス作品No.1。
監督自身のオリジナル脚本ではないのがちょっと残念だけど。

主人公ベラの自分探し、世界探しの旅。
ベラが成長していくのに反比例して、"哀れなるものたち"の醜さが浮き彫りになっていく。

ラストが清々しかったですね。
最後あの場面にダンカンも並んで四つん這いになってたら楽しかったのに。
途中人面パグが出てきたと思ったら最後にも出てきたよ。

演技はマーク・ラファロもノミネートされていますが、やはりエマ・ストーンが全てでしたね。
スタートから、彼女のヌードシーンはあるのかどうか気になっていましたが、気にするどころのもんじゃありませんでした。熱烈ジャンプでした。

タイパで考えると、途中に船と風俗で出てきた2人のババアが良かった。あのデンとした立ち居振る舞い。
対してベラのフィアンセが平凡すぎたのが残念。

主演女優賞どうなるか。
見た目的に、本作って前半の“赤ちゃん”のときのほうが演技に見どころがあって、後半は普通の冷静な女性になっちゃうから、どうも後味として印象が少し落ちちゃうかも。
でも例のスコセッシさんの作品、レビュー書けないほどにとても苦手だったから、エマ・ストーンに受賞してもらいたい。

まぁR18な描写が強烈だから、作品賞受賞までは応援はしない。


役者演技★★★★★
ヒロイン★★★★★
友情家族★★★★
主役葛藤★★★★★
映像音楽★★★★★
個性斬新★★★★★
意外展開★★★★
終わり方★★★★

potential:⚪︎監督賞(ヨルゴス・ランティモス)、⚪︎主演女優賞(エマ・ストーン)、助演男優賞(マーク・ラファロ)、助演男優賞(ウィレム・デフォー)、⚪︎アンサンブル演技賞、ケミストリー演技賞(エマ・ストーン×マーク・ラファロ)、脚本賞、オープニング賞、エンディング賞、⚪︎しゃれおつ賞、⚪︎芸術賞、⚪︎撮影賞、作曲賞、異色賞(14部門、⚪︎6)


アカデミー賞受賞期待値
作品賞…2%
主演女優賞…50%
衣装デザイン賞…30%
メイキャップ賞…50%
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