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哀れなるものたちの江戸wordのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

不気味な夢だったのに、目が覚めた後なんだか寂しくて、もうちょっとあの世界にいたかったな…って思うことがあるのだけれど、この作品はまさにそんな気分になる映画。不思議な美しさに魅了されて、あっという間の140分だった。

奇妙な設定にすることで、主人公は一人なのに様々な女性の姿を描くことができる仕組みにも感動。

一方で、将軍がヤギにされて終わるのはなんだか腑に落ちないというか、この作品らしさというか…面白いんだけれど、この映画のラストとしてこれでいいのかな…という気分になった。

「女性は学んで自立して、男性と対等に、真の自由さを手に入れるべき!旧来の価値観を持って弱きものに酷い扱いをする男性たちは愚か!天罰!」のように見せているようにも感じてしまって、なんとも言えない気持ちになった。この将軍のキャラクターは最悪なのでベラ流の天罰が下ることは物語上違和感はないのだけれど、テーマが「女性の自立」ならばこの終わり方ではない方が気持ちよかったな、と思った。
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