陰謀論者X

哀れなるものたちの陰謀論者Xのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.5
地元のイオンシネマではもう終わってたので日比谷のTOHOで鑑賞。宝塚ビルの地下にあるスクリーン12の最後列で見たんですが、非常にゆったりとしたハコで良かったですね。そういえばこのハコは10年以上前に、ジョージ・ロメロのゾンビ映画の公開に併せたイベントで来たことがありました。

映画の感想ですが‪……‬なんか凄いものを見せられたなぁというのと、エマ・ストーンの体当たり演技と井上咲楽が如き極太眉毛&陰毛が凄かったなぁという印象。

作品テーマは女性の自立だったり、精神の自由といったものを描いた内容だと思うのですが、ベラの周辺の人間の奇人変人ぶりがなかなか面白くて長尺の割に退屈しませんでした。特にベラをかどわかして外の世界に連れ出したダンカンが性に奔放なベラへの嫉妬に狂って自滅する様や、ベラの暴力的な元旦那の最後の有り様は何度思い出しても面白いなぁと。
それとゴッドが食事中に吐き出すシャボン玉は一体何だったのか?(笑)

女性がカラダを売ってもその精神の潔白さまでは誰も貶めることは出来ないということや、創造主たる父の跡を継いで「楽園」をこれから賑やかにしていきそうなベラの知性に溢れた微笑が実に印象的でした。劇伴も綺麗な絵画みたいな映像もエンドロールのバクスターの屋敷のカットまで洒落てました。アカデミー好みな作品という感じがする(笑)
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