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ザ・クリエイター/創造者のOhuのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
2.3
ビジュアルが先行して脚本がお粗末な典型例。同じレベル帯だと、ニール・ブロムガンプ監督作の方がまだマシ。『GODZILLA('14)』と『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で既に証明されていたけど、やはりギャレス・エドワーズは監督として力量不足な点が多すぎる。殊にストーリーテリングが圧倒的に弱い。観客がいま何を求めているかが根本的に分かっていない為、感情移入できず序盤から置いてけぼりを食らってしまう。本作でも劇中何度か寝落ちしそうになったし。
テーマは『アイ,ロボット』や『エリジウム』の二番煎じだし、擦られ続けたネタだけに真新しさはない。ウリのビジュアルや音響も『インターステラー』など、ノーラン作品からの影響を感じた。ノーランは映画のセオリーを分かった上で敢えてそのプロセスを省くけど、ギャレスのタチが悪いところはそれら作品の上辺だけを見よう見まねしているところ。
要するにごった煮のカオス状態で、ゲームの挿入ムービーを延々と見せられてる感じ。丁度小島秀夫作品の世界観にも近いかも。劇中の中途半端な日本語表記と同じで詰めの甘さ、粗さが目立つ作品。
あと主演のジョン・デヴィッド・ワシントンの実力について。『テネット』の時も驚くほど何も引っかからなかったし助演の渡辺謙然り、いてもいなくても良い役者かもしれない
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