つぐみ

プリシラのつぐみのレビュー・感想・評価

プリシラ(2023年製作の映画)
3.1
機内で鑑賞。「ソルトバーン」でジェイコブ・エロルディくんに惹かれて、これは絶対映画館で見よう!と決意したけど、結論、機内で見るくらいがちょうどいい作品でしたわ笑

エルヴィスの妻、プリシラ視点の物語なので、エルヴィスに関する説明はほぼありません。2人の関係や時系列をある程度知っておいてくださいというホスピタリティのなさはソフィア・コッポラらしくてとても良い。だけど、やっぱプロットのお粗末さや、「誰もが憧れるスターの彼女が抱える孤独」というテーマのどうでもよさ(ご無体)が目立ちすぎて、肝心の可愛い衣装やメーキャップ、音楽が作品全体の薄っぺらさを強調してるなという印象に着地した。

エルヴィスとその取り巻きたちから、「ただのお飾り」と軽んじられてる苦しさをもっと誰もが共感し得る普遍的な撮り方にもできると思うし、「スペンサー」なんかはそういう空気があったけど、多分監督本人が一番見応えの、気骨のある作品を撮ることに関心がないのでしょう、別に本格的な作品作りをしなくても生活には困らないわけだしね笑 でもやっぱ初期は「オシャレ」で済んでたものが、ここまでくるとただの幼稚、薄っぺらいという意味での”fashion”だなと感じてしまった。

全然褒めてないけど、旅行中にコッポラのワインをスーパーで買ってBBQのお持たせにするくらいはソフィア、そしてコッポラ家族のことは好きだし憧れもあります。ワインはあちらだとお手頃でよかった。
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