杉咲花の演技に見入った。溢れるように話すところや大きな何かを諦めたかのような表情。プロポーズに涙を流す一方で、次を目指して逃げ去る姿。市子の秘密が暴かれる時、大抵の人は市子の境遇に言葉をなくし涙をこぼすのかもしれない。
渡辺大知も相変わらず良い。表情や顔つきで一瞬、え？これ渡辺大知？となるくらい役に入り込んでいる気がした。
ただ、他の方のレビューを読まなかったら彼の役がソーシャルワーカーとは気づかなかった。
ソーシャルワーカーをどう描こうかはそりゃあ自由だけど、このストーリーの流れでこんなふうにしか描かれないならソーシャルワーカーという役にする意味あるのか？と思った。思っちゃった。
節々で、？？？と混乱する場面、あまりにも市子一人のストーリーに力を入れすぎてところどころが大雑把すぎやしないかと思う。
市子のお母さん役の中村ゆりさんは好きなんだけれど、あまりにもきれい(美人とかそういうことでなく)すぎる。人を殺めた、関わった人たちの描写はその程度でいいのか、とか、いろいろ思うところがあり、久しぶりに感情を逆撫でされた感あった。
宇野祥平さんも北くん役の彼も好きだしよかった。役者陣が良かったからこその悔しさというか、虚しさがのこる。
職業的なものなのかもしれない。ケーキを四つ一気に食べたくなった。この気持ちをケーキで上塗りしたい。
