どういう話なのか分からなかったんですよ。「オイオイまさかここでエンドロールじゃないだろうな」と思ってたら本当に暗転して終わりやがった。お、俺馬鹿だからよく分かんねぇけどよ……つまり『悪魔のいけにえ』みたいな田舎コワい系ってこと？合ってますか？まぁそれはいいよ。いくらでも優れた作品になる余地はあるし、実際監督の企みが十全に達成されている良く出来た映画だ。でも気に食わない。別にテストで100点取って偉いですねなんて求めていないし、何もこんなフワフワした薄味を有難がらなくても、他に同じ題材を扱ってより優れた傑作は沢山ある。なのに有難がって権威化してしまう理由……俺には「馬鹿には見えない服」的な力学が働いているとしか思えないのである。タイトルが発表されておおハマリューの新作だと界隈が盛り上がったのを横目で「何馬鹿なことヌかしてんだこのお文化がよ」と毒づいたものだが、別にこの人を積極的に追う理由もないと分かった。嫌だったのは、娘があんまりにも超絶美少女である件。親父が近親相姦的に執着する理由付けとして、これはセコい手ですよ。説明会の喧々囂々とした下世話な盛り上げ方と合わせて、意外と卑近な価値観を持ってる監督じゃないかな。その辺をもっとクローズアップしてくれればね。
