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悪は存在しないのスのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
5.0
やりすぎるとバランスが崩れる

会話で泣きそうになったのは初めてだし、会話で進む劇が本当に好きだ、今作は音楽が別のものとして2つの次元で別のものが動いているような構造で面白かった、でもこんなこと言わずに軽く面白かったーって誰かに話したい映画だな

水の低きに就くが如し、という言葉どおり、自然の摂理には逆らえないのことを寓話的に教えてくれる、それがたとえ善に満ちていたとしても、自然の成り行きに任せるしかないのだ

人を正面にして喋らせたかと思えば、人を正面に映し自然や生物に見られているように見せ、最後は生物が正面に映る、人は自然を見る時、自然も人を見ているのだ、同じ世界で生きているように見えるがある程度境界線もある、足を踏み入れすぎると、干渉しすぎると啓蒙されるものだ

そういう大きな世界という意味では悪の境界線も難しくなる、混じり気のない綺麗な水面と対になるように、正義と悪が混ざり合って濁っていくような様を見せつけられた

タイトルの意味を感じる時に最も緊張感が高まる体験は凄まじい、最高な映画体験をしたなと思える、めちゃくちゃ好きでした

#悪は存在しない
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