スさんの映画レビュー・感想・評価

ス

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.5

挑戦的な比喩表現も恐れないでほしいの

イモっぽいかえってかっこいい

世間の人は満足なんだよ、ビックマックとナイキで

今の方がいいけど、難しい問題だ、差別を隠すのがうまくなったのかも

何も起きな
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

卓球、コピー機、キャッチボール、反復する音の心地よさ、光の繊細さ、夜の静けさ

観ている者が身体を熱くするタイミングで、映画に置いてけぼりにされないように映像を繋ぐ三宅監督のズルさが今作にも、涙堪えて
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.5

2人の心が解け合っていく様を見たよ、見せつけられたよ

2人は過去の話をしながら未来に向かって進んでいくのであり、結局のところ今をどう生きるかの話である

写真は思い出でもあり、愛した人の記憶でもある
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

4.0

なんかでかい映画ってこんな感じだったな〜って良くも悪くも思った

わかりやすくドキドキして観てられる、けど何か目的を持って話が進まないといけないって意図を感じる

最後ナレーションなのも好きではない
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

本当にやりたいこと、自分に素直になること、にタイムリープ(足踏み)しても良いから向き合って生きていくんだという、再出発が主題の物語

銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

4.0

耳真っ赤にして、俺には何にもできねえって主人公のセリフすぎる

言葉、物語の持つ力と、それを誰かのためにする力

言葉は自分のためのものであり、同時に人のためのものでもある

ある男(2022年製作の映画)

4.5

いったい私は誰の人生と一緒に生きてきたんでしょうね

本当のことがわからなくてもいい時間もある

気は根元を残して切り倒す、人間もそうであるように、いくら見繕っても、生まれ変わったと思っても、根は残り
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

影と光を見つめる映画、役所公司だからこそ成り立つ画がいくつかあった

この映画の大きな役割を果たすことになる車の中でのカセット、普通の映画でいうところの劇伴だが、今作では平山以外知らなくてもいい、知る
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彼方のうた(2023年製作の映画)

5.0

僕はこの映画が大好きです
というよりも今日確信しましたが杉田監督が大好きです、杉田監督が作る映画が大好きです

杉田監督は映画は半分フィクションであり、記録として残る時点で半分ノンフィクションだと言っ
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市子(2023年製作の映画)

5.0

市子が存在した証明を第三者の断片的な記憶を持って紡がれる、一貫して市子が市子として存在したい欲求を感じられるので、僕たちは市子がそこにいるだけでいいとさえ思う、抱きしめてあげたいと
杉咲花の演技に脱帽
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

5.0

役者がそこにいるだけで、内省する姿として映し出され、もっと言えばそれだけで観客に自身の過去や真実を追求する想いが伝わるのは稀有な現象だし、そこまで思わせる役者陣だった、邦画界代表みたいな並びだったが期>>続きを読む

サーチライト-遊星散歩-(2022年製作の映画)

4.5

聞こえる、胸の声

赤ちゃんの匂いがする

救いの光は家族の存在だな
またそれが第三者によって気付かされる

途中中井友望ちゃんじゃなければならないくらい画が強かった
それだけにもっと中井友望を使って
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ほつれる(2023年製作の映画)

5.0

さほど重要視されないようなシーンの断片が続くことで、観るものに考える時間を与える
台詞のみで映画が進むので、言葉の持つ力を感じる

別れたくない、でも木村くんに会いたいはすごいセリフだった

車での移
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

火の海になる世界だがそれでも生きるのか

友達をつくるよ

今を肯定し、ゼロからまた始まる物語、大好きだわ

この世界を生きるには若者はかわいそうすぎる、でも決して希望を失うな、どう生きてくれるか?

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.5

風呂に入ってよーく寝てちゃんと飯を食わないと、人間ロクなことしか考えられなくなります

僕が観る奈緒はいつも、不幸せで、儚くて、刹那的で、

はちどり(2018年製作の映画)

4.5

あのクソ野郎のジーンズはリーバイス一本だけ、クソダサい

キスした後、ビートメーカーのMVみたいな音楽と映像が流れたな

ウニは知り合いが何人いますか?
知り合い?
顔を知っている人
軽く400人はい
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

5.0

感情が軸にタイムループする映画なんて観たこともないし、想像もつかない、大好きな劇団という贔屓目抜きにも天才上田誠の大傑作映画だ、今という時間がこれ以上先に流れなければいいって

終盤の感情のぶつかり合
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

5.0

私誰かと漫画の話がしたかったの、と屈託の無い顔で語りかける雪、その一言がトリガーとなり、この物語の目的がわかると同時にのめり込むことになる

私たちふたり、晴れている人と降っている人ね、うららと雪、共
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いとみち(2020年製作の映画)

5.0

この世の全ては模倣でできている

絆の話をされて
3-2=1だ、というおばあちゃん
血繋がってないべという娘

なんで人生は簡単でないんだべね

何者でもない自分が、家族と向き合い簡単ではない人生を進
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モダンかアナーキー(2023年製作の映画)

5.0

そこに熱はあった、それも青い熱、そこにあるカメラに映るためだけに生きた若者たち、のような

この瞬間のために生き延び合った若者たち、コロナ禍前の若者たち、まだ何にも不自由されない若者たち

僕たちの生
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

この映画をどこから話していいかわからないけれど、間違いなく人生変える映画だった

終盤になってソフィがパートナーと映し出された時、初めてこの映画で、冒頭から続くどうも歯切れの悪い映像の数々がソフィの断
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世界の終わりから(2023年製作の映画)

5.0

この世界を表現するには伊東蒼なしでは考えられないほどに、伊東蒼が女優だった

僕たちには世界を愛すには世界が大きすぎる、それでも生きていかないといけないし何を信じて生きていくかは自分で決めないといけな
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

5.0

冒頭で2人を殺すと目的が提示されることで僕たちはわかりやすく映画に入ることができる、その潔さのおかげで残りの時間全て各キャラクターを愛す時間に存分に充てられる、出演者全員が最高だし、よくぞ作り上げてく>>続きを読む

トリとロキタ(2022年製作の映画)

5.0

じゃあどうしたらいいの?と思うし、大それたことを言うことすらできない自分に苦しくなる

こういう感情になった時に、僕は何もできないから、こういう世界があることを知った、それだけで十分だって思うようにし
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

5.0

君は君で良いとアニメが肯定してくれる、その感覚はアニメに限ったことじゃないから僕たちパンピーでも熱量持って観れる、ある意味情熱を持った人間みんなに通ずる話であり、製作陣を美化している点すらぶっちぎって>>続きを読む

avec mon mari アベック モン マリ(1999年製作の映画)

5.0

気取ってなくていいなあ、音もないし、会話だけで時間が進むし、ほとんど空間を移動させることもないし、良い映画って最後どうするんだろって思って観るんだけど、語れないくらいいい終わり方だった

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

5.0

河合優実ちゃんだけがスクリーンに映っていればいい、とさえ思えるシーンがいくつもあった、美しかった

彼女は今作背中で演技するわけで、そのシーンがこの映画の最高のシーンの一つであり、ともすれば背中を見る
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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

5.0

名作を映画館で観る体験は何気に初めてかもしれない

この時代に、日本からの見え方だけでなく敵国からの視点が存分に見られる構造は傑作と呼ばれる所以か

圧倒的に名作であり、「メリークリスマスミスターロー
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

僕はコンプレックスを知識や経験で穴埋めしようとするキャラクターが大好きだしそういう人に憧れる

そういう意味でドリブルこそチビの生きる道だっていう言葉は人生で初めてこの感覚を覚えた言葉でもある

いつ
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そばかす(2022年製作の映画)

3.5

僕たちの生きる世界で自分の価値観と同じ人間がいないことで価値観を放棄してはならない、いつか出会う同じコミュニティで自分は自分であるべきだと思えるように

でも物語として何か起こさなければという意図が強
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

5.0

人工の川、荒川を、ケイコは日記で川が臭かったと綴る、トレーニングをサボればよかったと、
人工の川が臭いこと、ケイコの人間味と耳が聞こえないが故の研ぎ澄まされた五感が生んだ表現だと感じ、猛烈に感動した
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害虫(2002年製作の映画)

5.0

いつも感じることだが、こういった胸の奥に何か抱えている人の世界は狭いように見えてとても広い

今作でも世界がグッと広がっていく様を、宮崎あおいの心がそのままに映されているかのような映像と共に見せられて
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アザー・ミュージック(2019年製作の映画)

5.0

いつだって文化を作るのは人だ、人のエネルギーだ

僕が人に対して興奮する時、それは何か没頭している瞬間を見せられた時

これは音楽だけの話じゃなくて、全てのモノ好きに共通した話
ファンダムをしている人
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

あなたを観察して見ている時、それは見られているということでもあるのだ、と改めて感じた時間が幸せだった

人を見つめている時、自分も見つめられている、その交感作業によって、恋の複雑性が増していく
そして
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.0

この映画のテーマは水墨画を通して再考させられる生きるという感情であり、自分にとって家族のつながりが救いの光と感じる中で、家族というつながりを救いの光ではなく生きる意味として演出しているこの映画の構造は>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

5.0

あの子僕のこと好きなのかな?
なんでそう思う?
目が合う、あの子と結婚したい

数字は曖昧に書け、確率が上がるから
でも答えは1つだよ
答えが1つなわけがない、答えが1つだとしたら戦争は起きないさ
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