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DOGMAN ドッグマンのKotaのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.7
“犬が犬を食べた、ただそれだけの事。”

リュック・ベッソン監督最新作。”レオン”や“グランブルー”のような、どことなく憂いを纏った彼の作品での「当たり映画」が戻って来た。少年時代に虐待を受け、犬と同じ檻の中で育ったダグラス(ケイレブ・L・ジョーンズ)の半生を観客も共に聴講する。

“ニトラム”や“スリー・ビルボード”に続いて、ケイレブの画面上での光り方にまたもや衝撃を受ける(ダグラスの少年時代の子役もとても良かった!)。合計15名のドッグトレーナーと、撮影前にケイレ自身が丸3日犬と過ごしたことで、この映画において重要な犬は全て実写で撮られているらしく、賢すぎるワンチャン達の演技も一つの見所。

よくある構成であるのだけど、敢えて口パクでケイレブに一曲歌わせたり、犬との意思疎通の現実離れしたレベルも、あぁこれは映画なんだ、という絶妙なバランス感を保ち、リュック・ベッソン良いなと久々に改めて思えた作品でした。
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