足拭き猫

女優は泣かないの足拭き猫のレビュー・感想・評価

女優は泣かない(2023年製作の映画)
2.6
蓮佛美沙子と伊藤万理華じゃなかったら途中で退場していた案件。
梨枝のプロの女優としての再認識と伊藤万理華が仕事でステップアップするという二つの物語が絡んでいるとはいえ、故郷と再生の物語がなぜこのように量産されるのか。

マネージャー2人の必要と思われないやたらと煩いノリにも拓郎のがなり声(訛りも相まって台詞が時々聞き取れず)にも辟易したし、梨枝が怒る時のリアクションの仕方が毎回同じで蓮佛美沙子ってこんなに下手だっけと思ってしまった。総じてギャグも寒い。そして墓場の白い壁の背景はあまりにもお粗末な画で気絶しそうに。カメラの暴力性について語り始めるも結局その問題は梨枝の事情で曖昧なままほっとかれ、であれば最初から触れなければよいのに。

蓮佛美沙子は地味な役が多いイメージだったが化粧ばっちりだとめっちゃ美人なんだな、足も長いんだなと思えたことと、伊藤万理華の相変わらず優れた身体性が垣間見れたのだけが救いだった。