ナーオー

アイアンクローのナーオーのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
4.0
今年ベスト候補……
けど少しモヤモヤも……

プロレスに全く興味がない自分はこの映画で初めてフォン・エリック家のことを知りました。

プロレスを題材にしながらも作品自体はスピルバーグの『フェイブルマンズ』やアリ・アスター監督作などを連想させる、"家族という呪い"が描かれており、特に後半はかなり辛い作品でした。

自分が獲得できなかったヘビー級王座の夢を子供に託す父親。演じるホルト・マッキャラニーの見た目のゴツさだけでなく、彼の無神経でプロレス馬鹿っぷりの演技が素晴らしかったです。

この父親の支配、ある種洗脳に近い環境で育った兄弟たち。特に次男ケビンを演じたザック・エフロン。ケビン・フォン・エリック本人よりもムキムキに肉体改造を果たしたザック・エフロン、不器用ながらも父親に認められようと必死なのにことごとく無視されて続ける。観ていて辛かったです…

強いて言うなら六男クリスの存在がカットされていること。脚色上そちらの方が都合が良かったんだとは思いますが、存在をカットしなくても良かったのでは… とモヤモヤ……
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