ギーツ関連は映画関連のみ全部観てる状態で友人からプッシュされたので鑑賞。
熱量を感じるVシネマだった。ギーツは幸せを願う作品だと聞いてるけど、それが集大成という形で見事に昇華されたのではないだろうか。
ジャマトと人間の間に愛が生まれ、授かった子供とそれがトリガーで未来がディストピア化するという展開が今作の軸になってる訳だけど、短い尺の中で無理のない展開が鑑賞する上で余計なノイズを生まず、とにかく観やすい。
ライダー映画、特にVシネの類は奇を衒って雑なシーンを生む事が少なくないのだが、今作は構図がとてもシンプル故にテンポの足枷になるものが全くなくて凄く好印象だった。この辺り劇場版ゼロワンREAL×TIMEに通ずるものをとても感じる。
絵作り、アクション面に於いても抑揚が効いていて良かった。坂本監督特有の爆破+スロー+ワイヤーによる回避アクションがライダーのカッコよさを引き出す良いアクセントになっていて観ていて飽きが来ない。
舞台装置を存分に活用した景和と袮音の生身アクションもGOOD。
本編未見の為に推測でしか語れないけどロケーションの面でも知らない場所を使ってる所が多かったのも良かった。
どうしても毎回例の廃墟に落ち着いてしまうのは仕方がないと思ってしまう部分はあったものの、その中で魅力的な画面を作る為に遠慮のない爆破のオンパレードは強い気概を感じられた。(最後の3人ライダーキック後の一枚絵を敢えて変身解除させたのも印象的)
ギーツは全体的にサブライダーを活躍させるのが上手な作品という印象を夏映画の頃から思ってて、そういう意味でもVシネ向きであったのかもしれないけど、主人公の英寿もテーマを締め括る上で必要なピースになっており、全員が活躍する「完結編」に仕上がってたと思う。
ギーツ本編を観たい気持ちを更にアシストしてくれる良作でした。
本編完走後、夏映画と共に改めて鑑賞しようと思います。