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仮面ライダー555(ファイズ) 20th パラダイス・リゲインドのとがぴのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

まず割と序盤の段階で早々に思ったのが、かなり頑張って「当時の仮面ライダー555の空気感」を再現しようと精一杯の努力をしてる意思は伝わること。

BGM、戦闘演出、SE、カメラワーク、細かい部分を本当に頑張って意識してるのは伝わったし、それが過剰なまでに伝わってきた。

ただ、これはジオウ辺りから龍騎、アギト等を観ていて薄々感じていた事だけど今のライダーの映像の質感とあの頃のライダーの映像の質感は当然違う訳で、そこに頑張って昔に寄せようとしても変な違和感が生じてしまう。

今の綺麗な映像にあの頃のBGMとかをタイミングまでしっかり忠実にやろうとしても「何かズレた」ものになるのはもう誰がやろうと、どうしようもない事なんだろうなと。

良かった部分として挙げておきたいのは変に昔を擦ろうとする姿勢は(比較的)少ない部類に感じられたのは取り敢えず安心した。復活のコアメダルで最上級に腹が立ったのはそこだったので。(とは言え全くない訳ではない、草加スマイル辺りはくどい)

ガワのデザインからしてあまりの解釈違いに最初から嫌ってたネクストファイズもアクセル状態になった時に異空間転移みたいになって、新しい演出が入るのは素直に良かった。

ただやっぱり「見た目が嫌い」のハードルを上回ってくれる事はなく、やっぱお前他に魅力が全然ないし嫌いだわってなった。黒歴史として葬り去りたい形態。ネクストカイザ共々経緯が語られなさ過ぎて意味もなければ、魅力もないっていう。

最早感想はこの一言だけでほぼ伝わり切ると思うけど「ラストバトルだけ偶に観たい、道中のつまんなさが半端ない」だった。

誰もが喜ぶであろう、やはり旧式のファイズで戦って勝つというシチュエーション。主題歌流すのも良いよ。パラロスを彷彿とさせる変身直後のあの演出は「本当好きだね〜…ま、俺もだが」って気持ちにはなりました。

が、そもそもネクストファイズがこれでは立たない上に旧式ファイズがミューズとネクストカイザを上回ったロジックがあまりにも無さ過ぎて1番アガる所でどうしても感情が乗らない。旧式ファイズのデータはミューズにインプットされてなかったかとか、もっと理詰めでやった方が絶対良かった。2人のファイズじゃダメだったの???

それから仮面ライダーもそうじゃないニチアサ作品も「テレビ朝日のもの」だから、もっと言えば子供に見せられるものだから楽しいんだなって近年感じる機会が本当に多いのですが、これも御多分に洩れず、でした。

半田健人さんはスタッフにあるシーンについて直訴したと聞いてて、「濡れ場でもやらされたんかな」って思ったら普通にオルフェノク体で濡れ場やってまぁズッコケました。

冒頭も(無意味な)グロさで目を半開きにして観てました。そういうの要らんって…何で毎回のようにこういう事したがるのかな。

まぁ、でも観てよかったかどうかで言えば「寧ろ観て落ち着いた」です。

乾巧って近年の客演だとヒーロー然とし過ぎてた所はあるけど、こういう不器用でぶっきらぼうな人だし、割と思考が宙ぶらりんなんだけど、それでも最後にはやっぱり彼が好きだと思えるのが555でもあるので。

あと夜の学校での戦闘は画的にも平成1期っぽさを感じました。そういう細かい部分にらしさを感じるなら大筋にももっと感じたいけど。
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