Kota

SaltburnのKotaのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
4.3
“彼を愛していたか?そうとも言える。”

“プロミシング・ヤング・ウーマン”で一躍注目されたエメラルド・フェネル監督二作品目。2000年代、オックスフォード大学生の内気なオリヴァーが、才色兼備で御曹司のフェリックスと仲良くなり、夏の間に彼の実家“ソルトバーン”に招待されるが…。

今年ラストで今年のベスト候補に。前作にもあったこの監督の毒味が堪らない。上部は同じ人間として取り繕っていても、確かに存在する“生まれや見た目の違い”。嫉妬というものが、憧れや恋愛感情を超えてしまうというのは映画において度々描かれるけれど、この作品の終盤に向けてのテンポと、前半のお家ツアーと対比された最後のダンスシーンがもう…今まで見た事ないくらい性格悪すぎて(笑)。

バリー・コーガンの演技力は勿論だけど、金持ち家族のリチャード・E・グランド、ロザムンド・パイク、そしてこの映画において重要な存在であるジェイコブ・エロディの、言葉にはされないけど(そして自分でも認識してないであろう)溢れ出す嫌味が凄かった。こんなドロドロした映画なのに画はずっと綺麗だし、サントラも含めて最高。

今年は丁度100本の鑑賞でした。みなさま良いお年を!
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