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欲望の翼 4Kレストア版のsundayのレビュー・感想・評価

欲望の翼 4Kレストア版(1990年製作の映画)
3.0
先週の「いますぐ抱きしめたい」に続き「欲望の翼」を観てきた。引き続きマギー・チャン、アンディ・ラウが、ジャッキー・チュンも出ている。マギー・チャンは少し大人びた雰囲気になっている。少し映画説明を見て行ったが、何だかよくわからなくて、う~ん、こういう映画だったのか。ひたすらレスリー・チャンの姿を追う。アンディ・ラウはその顔つきからか生真面目な警官の役。レスリー・チャン演じるヨディ、なんだか働いてないみたいだけど、最後になって実母に会いに行った説明で、十分なお金が養母に渡っていたからか。でもこの養母さん、ヨディをちゃんと育ててはいるんだよな、金づるっていってしまえばそれまでだけど。

この養母役の女優さん、レベッカ・パンさんが一番印象深かった。調べるとこの映画で、台湾映画賞の金馬奨で最優秀助演女優賞を受賞したとある。1931年上海生まれとあるから、公開時59才。しわがあってもそれが美しく、いろんな人生経験があるのよ、といった役柄を表出していた。

トニー・レオンは最後の最後にほんの少し。この映画はウォン・カーウァイの「欲望の翼」「花様年華」「2046」で三部作と言われているといい、トニー・レオンの役柄は「花様年華」「2046」で受け継がれている。まっすぐ立てないくらい天井の低い部屋だった。

あと中国というか香港は靴の文化なんだなあと感じた。靴音が響いた。
原題は「阿飛正傳」で、阿飛はチンピラの意味だという。「阿Q正伝」を思い浮かべてしまうが、ヨディの物語、ってところなのかな。

ウォン・カーウァイはこのあと「恋する惑星」1994、「楽園の瑕」1995と続く。「恋する惑星」で満開に開花したなあ、と感じる。一番好きなのは「楽園の瑕」だなあ。


1990年 香港
2024.1.19劇場で
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